「技の勢いで技を出す」
これは、達人の芦原英幸先生の指導内容です。
今回は、その具体的な稽古方法を記載します。
最初に結論です。
稽古方法① コンビネーション
稽古方法② 芦原空手の型
私の専門は芦原空手(芦原会館)ですので、特に芦原空手関係者の方、参考にしていただければ幸いです。
芦原空手はフルコンタクト(直接打撃)の武道です。
実戦系の打撃格闘技全般に通ずる内容でもありますので、関係者は是非一読いただければと。
それでは、深堀りします。
技の勢いで技を出すためには?
まず「技の勢いで技を出す」とは、どういう状態か?
を記載します。
最初の攻撃技の勢い(スピード、パワー)を次の技に乗せて、次の技の威力が増す状態です。
さらに次の技も同様に勢いをキープして放ちます。
では、具体的にどうすれば、「技の勢いで技を出す」挙動に繋がるか?
意識すべきことは、たった一つです。
技と技の間の時間を短くすることです。
時間を短くすることで、できるだけ技と技を繋ぐようにすることで、次の技に勢いを乗せることができます。
稽古方法① コンビネーション
文字とおり各技を繋げた連携技です。
芦原空手の場合は、昇級・昇段の審査項目でもあります。
目安として7~10種程度の技を繋げます。
組み合わせ次第では、短くも長くもできます。
例として、白帯時の指定コンビネーションを記載します。
ポジショニングを入れると合計8種の技を繋げています。
【白帯のコンビネーション】
①右前蹴り →
②右パンチ →
③左パンチ →
④左中段回し蹴り →
⑤右ローキック →
⑥右足着地を斜め前に降ろす(ポジショニング)、右手で相手の袖口を掴み引きつけ、左手で相手の首を掴んで相手を回し崩し密着 →
⑦左膝蹴り →
⑧(相手後頭部へ)右ヒジ打ち
上記は芦原空手に特化した挙動ですが、簡単に言うと、人気格闘ゲーム「鉄拳」の10連コンボのイメージです。
技の勢いで技を出すためには、まずは、コンビネーションの挙動を覚えましょう。
白帯であれば、上記です。
色帯以上であれば、オリジナルコンビネーションでもOKです。
覚えたコンビネーションを稽古する際には、技と技の間の時間をできるだけ短くするようにします。
ただし、早く動くことに特化しすぎて、技のフォームが雑に「なりすぎないように」しましょう。
ここの「なりすぎないように」がポイントです。
実戦でのコンビネーションの際は、多少フォームが崩れても、スピード・パワーが乗って有効的な攻めが成立するなら、その方がいいです。
もちろん、理想的のフォームを意識して稽古することも必要ですが、実戦においては、フォームつまり形にこだわりすぎる必要はないと考えております。
極論を言うと、いくらフォームが整っていても実戦で使えなければ意味がないです。
稽古方法② 芦原空手の型
芦原空手の型は、実戦の組手にそのまま適用できる動きをパターンとしてまとめたもので、コンビネーションの集大成です。
昇級・昇段時の審査項目でもあります。
上述①のコンビネーションと同様に、まずは型の挙動を覚えることからスタートです。
覚えた型の挙動(=コンビネーション)を稽古する際には、技と技の間の時間をできるだけ短くするようにします。
芦原空手の型について、審査のためだけに覚えている方もいるのではないでしょうか?
実は、私も白帯~色帯(=黒帯と白帯を除いたクラス)までは、そうでした。
黒帯になり、審査のためだけではもったいないことに、気付きました。
具体的には、青帯の道場生に「組手の型1」を指導していた時です。
組手ではストライカーとしてのセンスがあったその道場生は、「組手の型1」もそれなりにこなしていましたが、型となれば組手時の動きと比べて物足りない感がありました。
私が感じた物足りない感は、「技の繋ぎ方」のように思ったので、技と技の間の時間をできるだけ短くするように指導したところ、動きが良くなりました。
その当時に、これは組手の型1だけでなく、芦原空手の型全般に言えることにも気付きました。
通常の道場稽古では、こと型において、私はこの指導(技と技の間の時間を短く)を受けたことがなかったですが、意識するのとしないのでは、稽古で得られる効果が全く違います。
芦原空手の型を実戦で使うにはどうすればいいか?
これを考えることが上達に繋がること、これが審査のためだけではもったいない理由です。
独学で「芦原空手の型」を学ぶには以下商品がおすすめです。
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そもそも空手の道場稽古でも、最初は先生・先輩の真似から入ります。
上記商品を参考に、見よう見まねで稽古を継続すると確実に武力が上がります!
まとめ
今回は、達人の指導内容である「技の勢いで技を出す」ための具体的な稽古方法を記載しました。
稽古方法① コンビネーション
稽古方法② 芦原空手の型
「技の勢いで技を出す」とは、最初の攻撃技の勢い(スピード、パワー)を次の技に乗せて、次の技の威力が増す状態です。
「技の勢いで技を出す」ために意識すべきことは、技と技の間の時間を短くすることです。
なお、今回テーマは、芦原カラテ技術書に、格言として掲載されています。
具体的には、書籍「実戦!芦原カラテ パート1」86ページの「芦原カラテ格言集」です。
↓ 実戦!芦原カラテ パート1
芦原空手を含むサバキ系空手の関係者の方、今回の「技と技の間の時間を短くすること」を意識してのコンビネーション・型の稽古は、サバキを含む実戦(フリーの攻防)でとても有益です。
ご自身の稽古の質の向上に少しでも繋がれば幸いです。
今回は以上です。
↓私の支部道場での稽古で使用しているミット・足サポーター をご紹介します、色々試しましたがBodymaker品に落ち着きました!
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