前回に続いて、空手技術書として、「実戦!芦原カラテ3」 を最もおすすめする理由を記載していきます。
今回は、芦原空手・サバキ系空手向けの内容です。
私はこれまで、70冊の武道技術書を購入しました。
その中でクオリティNo1で最もおすすめできるのが本書です。
【↓前回記事↓】
【↓前々回記事↓】
最初に結論です。
①サバキの基礎が学べる
②左ページ下の1行アドバイスが絶妙
③これ1冊を完全に理解して動けるレベルになれば道場が開ける
それでは、各項目について、深堀りしていきます。
①サバキの基礎が学べる
140~145ページ目では、サバキの基本的な考え方、稽古方法が学べます。
146ページからは、理想的なサバキの集大成として、型の詳細説明があり、こちらでもサバキの挙動が学べます。
サバキは、基本稽古、ポジショニング(ステップワーク)、見切り、タイミング、全ての要素を組み合わさった技術です。
サバキ技術は、突き詰めたら本当に奥が深いので、記事にすると長くなりすぎるので、特に心掛けるべき点を2点だけ記載します。
・サバキの基本はインファイトである。
下がってばかりでは、いずれ倒されます。
まずは自分から距離を詰めて、相手の攻撃を限定させることからです。
・サバキは、最初の当たりをリードするか、されるかで決まる。
大事なことは、初撃をどう対処するかです。
特に初見の相手と対戦する時は、相手の攻撃力がわからないので、全力で初撃に対処(ブロック、避け)する必要があります。
初撃をうまくリードできたら、早いうちに仕留めるように動きます。
と、さも自分ができるように記載しましたが、うまく動けないことも多々あります。
本書を読んで、理想を再認識しています。
②左ページ下の1行アドバイスが絶妙
各ページの技・挙動に対しての、アドバイスがページ左下に載っています。
基本的な内容から応用まで、本当に絶妙です。
中でも私が最も気に入っている文言を1つだけ記載します。
144ページ(サバキの説明ページ)より、
・動いたら倒す。動かなくても倒す。どちらにしても倒す。倒しても蹴る。
私は、この言葉は、サバキの「タイミング」の本質を付いていると考えております。
相手の攻撃の有無に関係なく、倒す前提で自分から動いていくべきということがよく分かります。
また、倒した後もトドメを入れることは、先代芦原英幸館長の実戦組手における厳しさがにじみ出ています。
③これ1冊を完全に理解して動けるレベルになれば道場が開ける
クオリティの高さがおすすめの理由になりますが、どの程度かを表現すると、本書の内容を完全に理解でき、動けるレベルになれば、支部道場が開けると考えております。
私は指導をしていて疑問が出た際には本書を読み返すことがあります。
本書のキャッチフレーズは「誰にでもできる空手」ですが、理論立てた分かりやすい説明から納得はいきます。
1例として、下段まわし蹴りの説明に6ページも費やしています。
ひと口に下段まわし蹴りと言っても、
・まわすローキック
・押し込むローキック
・はね上げるローキック
・カッティングキック
があり、かつ実戦での使い方も様々なパターンがあります。
ローキックひとつとっても、ここまでのバリエーションを持たせて、かつ、分かりやすい説明がされた技術書を私は見たことがないです。
ローキックひとつとっても、ここまでのバリエーションを持たせて、かつ、分かりやすい説明がされた他技術書を私は見たことがないです。
まとめ
さて今回は、芦原空手・サバキ系空手向けで、「実戦!芦原空手3」が最もおすすめできる理由を3点記載しました。
①サバキの基礎が学べる
②左ページ下の1行アドバイスが絶妙
③これ1冊を完全に理解して動けるレベルになれば道場が開ける
最後に、本書の冒頭(10~11ページ)で記載されている内容から、共鳴できる2点を抜粋します。
「多くの落伍者を出して、1人の優れた者が残るのではなく、空手を学ぼうとして入ってきた人すべてが、途中落伍することなく、徐々にレベルアップしながら一生続けられる「科学的・合理的な空手」を目指す。」
本ブログ「everkarate」の コンセプト:生涯武道 からも、非常に共感できます。
「本書は、初心者から、スランプにおちいっている有段者まで、それぞれのレベルに応じた空手の疑問点を解決する助けになるはずである。」
有段者の方、スランプにおちいることはないでしょうか?
私もたまにあります、というかまだまだ納得のいく動き(空手)ができていません。
本書にはスランプ脱出のヒントになる内容が多々掲載されています。
今回は以上です。
以下記事も参考にどうぞ。