ヒザ蹴りができれば全ての蹴りができる! その理由 芦原空手/武道全般向け 

※当サイトで紹介している商品の外部リンクには、アフィリエイト広告が含まれる場合があります。

「ヒザ蹴りができれば全ての蹴りができる。(ヒジ打ちができれば全てのパンチが出せる。)」

これは、達人の芦原英幸先生の指導内容です。

今回は、その理由について、考えてみました。

最初に結論です。

体幹の使い方が共通しているため

私の専門は芦原空手(芦原会館の空手)です。

今回テーマは、直接打撃系武術全般に通ずる内容ですので、どなたでも参考にしていただければと思います。

それでは、深堀りしていきます。

目次

空手の基本技について

基本稽古の突き・受け・蹴りでは、脊髄を軸として、腰の回転を使って技を出します。

腰の回転を使う理由は、その方が、パワーが乗るからです。

腰の入ってないパンチ、つまり「手打ち」の状態では、攻撃力は小さいです。

打撃力を考える時にはインパクトの理解が必須です。

相手に触れる瞬間にどれだけ自分のパワーを乗せることができるかで、攻撃力が変わってきます。

腰の回転を使い、インパクトの際にできるだけパワーの乗りを大きくすることで、より攻撃力が上がります。

  

(理由)体幹の使い方が共通しているため

今回テーマの「ヒザ蹴り」「ヒジ打ち」は、体幹に近い部位を使った攻撃技のため、腰の回転が上手く使えないと、攻撃力は発揮されないです。

他の基本技と比較すると、技の威力の構成要素の内、腰の回転つまり体幹の使い方の占める割合が高いと考えます。

「ヒザ蹴り」「ヒジ打ち」の体幹の使い方は、他の基本技と共通しています。

基本技の中でも特に体幹の使い方が重要視される「ヒザ蹴り」「ヒジ打ち」がマスターできれば、体幹の使い方が共通している他の基本技でも、うまく体幹が使えるようになります。

もちろん、各技で解放のタイミング、角度は違いますが、ベースの部分では共通しています。

  

日常生活で、腰の回転を使った動作はあまり無いと思います。

そのため空手未経験者は、腰の回転を使うことが難しいと感じるかもしれませんが、それが普通です。

もちろん、初心者の頃の私もそうでした。

時計の針と軸について

私の専門は芦原空手(芦原会館)ですが、中国拳法にも興味があり、独学で自分の稽古に取り入れてます。

特に「太氣拳」「意拳」の鍛錬方法は、芦原空手を含む武術全般と相性がいいと考えております。

今回テーマでは、体幹に近いヒザ・ヒジの使い方の重要性を改めて考えました。

体幹、つまり腰の使い方が技の威力を左右すること、これをうまく表現した「意拳」の技術書があります。

佐藤聖二先生の著作:「太気拳・意拳研究ノート」です。

本書より、中国拳法「意拳」の先生から著者(佐藤先生)への指導内容を抜粋します。

著者(佐藤先生)が、意拳の先生に触れるとその手があまりに重くて全く相手にならず、稽古後に以下の会話があったそうです。

「時計の針は、動いているか?

(著者が「勿論、秒針も分針も動いているでしょう」と答えると)

針は動きはしない。

動いているのはその軸だ。

あなたは今手を動かしている。

私は腰を動かしているだけだ。

  

体の枝の部分だけでなく、体幹をうまく使うことが、武術の技のパフォーマンス向上に繋がることがよくわかる一節で、私は、非常に気に入っています。

まとめ

今回は、達人の指導内容

「ヒザ蹴りができれば全ての蹴りができる。(ヒジ打ちができれば全てのパンチが出せる。)」

の理由を深堀りしました。

理由は、体幹の使い方が共通しているためと考察しています。

なお、今回テーマは、芦原カラテ技術書に、格言として掲載されています。

具体的には、書籍「実戦!芦原カラテ パート1」86ページの「芦原カラテ格言集」です。

↓ 実戦!芦原カラテ パート1 ↓

基本技の中でも特に体幹の使い方が重要視される「ヒザ蹴り」「ヒジ打ち」がマスターできれば、体幹の使い方が共通している他の基本技でも、うまく使えるようになります。

体の枝の部分だけでなく、体幹をうまく使うことが、武術の技のパフォーマンス向上に繋がります。

最後に、私の支部道場でのミット稽古では、「ヒザ蹴り」「ヒジ打ち」をメニューに必ず入れるようにしています。

「実戦で使える技」として選んでいますが、今回の指導内容より、その重要性に改めて気付かされましたので、今後も継続していこうと思いました。

記事中にも記載しましたが、日常生活で腰の回転を使った動作はあまり無いかと思います。

中高年サラリーマンの私としては、空手とその補強運動を除いては、皆無です。

「ヒザ蹴り」「ヒジ打ち」は、体幹トレーニングとしても有益と感じました。

今回は以上です。

以下記事も参考に。

目次