「当たらない技は怖くない 。
パンチ、蹴りはステップでかわせば、空を切るばかり。」
これは、達人の芦原英幸先生の指導内容です。
今回は「当たらない技は怖くない」理由を考えてみました。
最初に結論です。
①ダメージがない
②技の見切り・ステップができ、そもそもの力量差がある
私の専門は芦原空手(芦原会館)ですので、サバキ系空手に参考になる内容です。
とはいえ、フルコン空手を含む直接打撃系武道全般にも共通する内容でもありますので、どなたでも参考になる内容です。
それでは、深堀りしていきます。
①ダメージがない
当たり前の話ですが、相手の攻撃が当たらなければダメージはないです。
いくら破壊力がある攻撃でも当たらなければ、意味がないです。
では、「当たる技」と「当たらない技」との違いは違いは何か?
一番に挙がってくるのが技の「初動」です。
初動が分かりやすい攻撃技は、攻撃を受ける側としては予測しやすく、先の挙動(避け、反撃)がしやすくなります。
②技の見切り・ステップができ、そもそもの力量差がある
・上述①の相手の初動を見切る能力
・相手の攻撃に対して適正な位置に体を置くためのステップ
そもそも、相手との力量差がある程度なければ、これらは実践できないです。
つまり「当たらない技は怖くない」のためには、この2つが必須です。
力量差があれば余裕をもって、相手の攻撃技を「当たらない技」へと変えることができます。
具体的に、相手の初動を捉えるための稽古方法を以下記事にて記載しました。
また、ポジショニング(ステップワーク)を習得するための稽古方法を以下記事に記載しました。
まとめ
今回は「当たらない技は怖くない」理由を2つ記載しました。
①ダメージがない
②技の見切り・ステップができ、そもそもの力量差がある
なお、今回テーマは、芦原カラテ技術書に、格言として掲載されています。
具体的には、書籍「実戦!芦原カラテ パート1」86ページの「芦原カラテ格言集」です。
↓ 実戦!芦原カラテ パート1
当たらなければダメージがないのは当たり前の話です。
では、どうすれば「当たらない技」へと変化させることができるか?
答えは、適切なタイミングで、適切な位置に身をおく技術を磨くことです。
「適切な位置」とは、次の挙動に繋ぐことができる位置です。
理想は、相手の攻撃が当たらないギリギリの位置に身を置いた上で、反撃に備えます。
1点注意書きとして、相手の攻撃技が当たらないことに集中して、下がってばかりはNGです。
下がってばかりでは、いずれ攻め込まれます。
あくまで反撃ありきのステップワークです。
「相手の攻撃が当たらないギリギリの位置に身を置いた上での反撃」
は、ロングの間合いのサバキ技術で、上級者向けです。
これを理解するための稽古方法としては、芦原空手の「組手の型5」がおすすめです。
↓参考書籍 達人による、上級者向けの「組手の型5」の解説があります。
本書は現在は廃版で、中古しかないですが、サバキ系空手上級者の方には値段以上の価値があります。
今回は以上です。
以下記事も参考に。