今回は空手家が必ず取り入れるべき補強トレーニングについて記載します。
1つだけ選ぶとしたら、「腹筋」です。
今回はその理由を記載します。
最初に結論です。
「腹筋」を選んだ理由は、
ボディーへの打撃に対する耐性をつける為。
私の専門は芦原空手(芦原会館)です。
芦原空手を含むサバキ系空手関係者、ご自身の稽古内容の参考になれば幸いです。
また、芦原空手は直接打撃制(=フルコンタクト)空手ですので、打撃系武道全般に共通する内容でもあります。
また、格闘技用のおすすめ腹筋トレーニング方法も記載しますので、打撃系武道に興味がある方はぜひ一読いただければと思います。
それでは、深堀りしていきます。
腹筋を選んだ理由
「腹筋」を選んだ理由はシンプルに、ボディーへの打撃に対する耐性をつける為です。
武道経験者はわかると思いますが、鍛えていないボディーへ打撃がまともに入れば、それだけで立てなくなります(=KO)。
ボディー攻撃に対する耐性が必要と考えるようになった事例として、2点挙げます。
腹筋を選んだ根拠①
1例目、私が初めてボディ攻撃をもらってダウンしたときの話です。
当時の私は、黄色帯で空手を始めて数か月位でした。
当時の稽古内容は空手のみで、補強トレーニングは無し。
場所は芦原会館総本部道場で、黒帯の先輩と組手をしていました。
黄色帯故に、サバキ技術はほぼ皆無で、攻めが中心の組手でした。
そこで初めて、黒帯の右後ろ蹴りをボディーに貰いました。
インパクト後、私はそのままKOでした。
右のアバラ周辺が痛く、息ができない感覚を今でも覚えています。
その後、1~2週間はアバラが痛く、咳をしたら響いていました。
私はこの経験から、腹筋(ボディー)は鍛えなければ、この先の上達はあり得ないと思いました。
茶帯以上になると下級者をサバくことになりますが、どうしてもボディーに攻撃を受けることがあります。
レベルが上がったらそもそも攻撃が当たらない動きに昇華することもありますが、茶帯の段階では難しいと考えております。
そもそも、黒帯が下級者に対して攻撃すること自体、今では考えにくいかもしれませんが、当時は希望者は上級者と組手してましたし、その方が下級者も強くなります。
当時、「後ろ蹴り」という技自体をやったこともなく、受けたこともない状況でしたので、後から考えるとタメになったと思います。
少し話はずれますが、組手の型1(青帯の型)で後ろ蹴りの挙動がありますが、私は白帯→黄色帯に昇級したため、「組手の型1」を全く稽古していませんでした。
後から考えると、型をやっていたら後ろ蹴りに対する耐性もできていたかもしれません。
以下記事で記載しました、芦原の「組手の型」はやはり、全てマスターすべきです。
公式公開されている芦原の型は、以下商品で全て学べます。
腹筋を選んだ根拠②
2例目は、指導時の話です。
少年部の自主トレで、そこそこレベルが上がってきた色帯同士で組手をしていました。
小学校中学年の二人でしたが、ボディー(ミゾオチ)へのパンチが入り、一方がうずくまって動けなくなりました。
当時の少年部稽古では補強運動はやっておらず、空手の稽古のみでした。
ボディーの防具は無しです。
成長期(少年部)での筋トレは推奨してなかったですが、この件があり、少年部であっても毎回の稽古の最後には必ず腹筋を含む補強運動を入れるようにしました。
以降、少年部組手においてはボディー攻撃でのKOは無くなりました。
少年部を指導する上で一番あってはならないことは、ケガさせることで、より安全に強くなってほしいと考えております。
おすすめの腹筋のトレーニング方法
さて、具体的な「腹筋」のトレーニング方法を記載します。
一般的に腹筋といえば「シットアップ」を指す場合が多いです。
座って上半身を起こす方法で、より高負荷にする場合は傾斜を付けたりします。
もう一方、「レッグレイズ」と呼ばれる下半身を上げる方法があります。
空手を含む格闘技には、「レッグレイズ」系が適していると私は考えています。
理由は2つあります。
1つ目は、「レッグレイズ」では股関節に向かって足を持ち上げる動作を神経系に教えこむことになり、日常的な動作に近く、足を持ち上げる蹴りのある格闘技では特に有用だからです。
2つ目は、「シットアップ」はしすぎると腰に負担がかかるためです。
私自身、過去に、負荷をかけるため45°以上傾斜を付けてのシットアップを、数十回/セットでしていましたが、慣れてくると腹筋より腰の方が痛くなってきました。
あくまで私の経験なので、他にいい方法があるのかもしれませんが・・・
腹筋の方法について、まだまだ深堀りできるところですが、この辺までとさせていただきます。
腹筋、その他の筋トレに関しておすすめの書籍は、ポール・ウェイド氏の「プリズナートレーニング」です。
筋トレ本をいろいろ読みましたが、他とは一線を画す内容です。
レッグレイズ系腹筋については、以下記事で深堀りしましたの参考にどうぞ。
まとめ
今回記事のまとめを記載します。
・芦原空手・フルコン空手でやるべき筋トレを1つだけ選ぶなら「腹筋」
・「腹筋」をする理由はボディ攻撃への耐性をつけるため
・少年部でもするべき(ただし、過度にならないように)
・「レッグレイズ」と「シットアップ」では、「レッグレイズ」の方が打撃格闘技向き
振り返ったら、私の空手人生で、一番痛い思いをしたのが、今回紹介した腹筋が付いてない黄帯時に受けた後ろ蹴りでした。
何事においても同じかもしれませんが、人間、痛い思いをしてそこから得られることは多々あると思います。
補足として、補強トレーニングは色々ありますが、腹筋だけやったらOKの意味ではなく、1つのみを選択する場合には、今回の「腹筋」が該当することになります。
私自身、空手とは別の日程で補強トレーニングの日を設けていますが、上半身・下半身トータルで6種前後をやっています。
今回は以上です。
以下記事も参考にどうぞ。