こんにちは!everkarateです!
先日、空手を始めて数カ月の方に質問をいただきました。
「ミット稽古時は、力いっぱいで行うべきでしょうか?」
ミット稽古をしている際に、先輩に
「リキミが大きく相手に予備動作がわかるような技になっている」
とアドバイスをされたようです。
攻撃を受ける黒帯の目線で見ると、上記アドバイスは全くそのとおりで、予備動作つまり初動がわからない技を出すべきと思います。
では、自分が白帯の頃はどうしていたか?中級者以上になったらどうだったか?と深く考えさせられるいい質問だったので、今回その答えを深堀りしてみました。
最初に結論です。質問の答えとして、
・初心者のうちは、力を入れて、自分が最も強力と思う打撃技を出すべき!
と考えています。以降、その理由を深堀りします。
打撃時の理想の力の使い方とは?
インパクトの瞬間に力を入れること、これが理想と考えています。インパクト外は、脱力すべきです。脱力すべき理由はスピードです。リキミはスピードを殺します。フルコンタクト空手の基本稽古ではインパクトのタイミングも学びます。
↓参考記事↓ 基本稽古をする理由 フルコン空手/芦原空手向け
黒帯の目線で見る予備動作・初動がわからない技を出すべき理由
芦原空手(芦原会館の空手)のサバキでは、相手の初撃~2撃目で制圧することを理想とします。理想の動きをするには、相手の初動から、出してくる技を判断・予測する必要があります。空手を含む打撃系格闘技では、右手・左手・右足・左足の4つが攻撃部位です。高さ・技は違いますが、この4つに限定できます。予備動作・初動が分かりやすい打撃技は、黒帯からみるとサバきやすい技になります。逆に言うと、予備動作・初動が分かりにくい打撃技はサバかれず、当たる確率が上がります。
↓参考記事↓ 武道で初動が重要な理由、初動にフォーカスした稽古方法
初心者がミット稽古するときはどうすべきか?
初心者のうちは、力を入れて、自分が最も強力と思う打撃技を出すべきと考えています。強いて言えば、打撃力を上げるためにスピードも意識すると、なおいいと考えております。サンドバック稽古も同様です。
私が白帯で空手を始めたばかりの頃です。所属道場でサンドバッグがあったので、稽古終了後の自主トレ時は、ひたすらサンドバッグでパンチ・キックを鍛錬していました。もちろん最初は力の入れ具合が分からず、とにかく力いっぱいで技を出していました。見様見真似でしたが、純粋に楽しかったことを今でも覚えています。
道場の基本稽古と並行して、ミット・サンドバッグの稽古を重ねるといつしか、空手の技のフォームが身に付き、インパクトのタイミングが分かってきます。そうすると、インパクト外は脱力できるようになります。結果的にスピードアップにも繋がります。つまり、稽古を継続すると力の入れ方・抜き方がわかってきます。
中級者以上がミット稽古するときはどうすべきか?
力の入れ方・抜き方がわかってきた中級者がミット稽古をするときはどうすべきか?
中級者以上であれば、ミット稽古で自分のテーマを持ってできるようになっていると思うので、それが答えです。技のフォーム、インパクト時の角度、インパクト後のフォロースルー、蹴りのスタートは床を早く蹴る、他、ミット稽古ひとつでも様々なテーマがあります。
私の支部道場では、特に中級者以上に対して、ミット稽古の際に意識すべきテーマを掲げる場合があります。同じ技でも、体の使い方によって、相手の崩れ方・与えるダメージが違ってくること、これを理解するためには実際にモノに打撃を加えることが早道と考えております。
私が中級者(黄帯~緑帯)の頃の例として、サンドバック稽古では、特にスピードを意識して稽古していました。特に、インパクト後の引きを早くします。当時は、サバキで黒帯に攻めていく際に、捌かれない技を出すには、スピードを最も重視すべきと感じていたからです。
まとめ
さて、今回は、初心者の方からの
「ミット稽古時は、力いっぱいで行うべきでしょうか?」
という質問に対する答えを深堀りしてみました。
結論は、
初心者のうちは、力を入れて、自分が最も強力と思う打撃技を出すべき!
で、その理由は、
稽古を継続したら力の入れ方・抜き方が分かってくるためです。
一方で、中級者以上がミット・サンドバック稽古をするのであれば、何等かのテーマを持って実践すべきと考えています。
今回の質問は、レベルに応じたミット稽古を考えさせるとてもいい質問でしたので、記事にしました。
↓参考記事↓ ミット稽古の代表的なメニューは以下を参照
以上、少しでも参考になれば幸いです。