先日、同じ道場の道場生が初段の昇段試験に合格し、めでたく黒帯になりました。
改めて、「黒帯の条件」について考えたのでその見解を記事にします。
最初に結論です。
黒帯の条件は、
①一定以上の武力がある
②所属流派の技術を一通り習得している
③心の強さを保持
私の専門は芦原空手(芦原会館)ですが、他流派の空手にも共通する内容があるかと思います。
また他の武道・格闘技にも通ずることもあるので、どなたでも参考にしていただければと思います。
それでは、深堀りしていきます。
①一定以上の武力がある
黒帯になるには、シンプルに武力、つまり、一定以上の強さが必要です。
これは、世間一般のイメージとおりです。
私の流派で初段取得しようとすると、数年レベルの修業期間が必要です。
稽古ペースによりますが、武道未経験者の場合は、早くて2年以上かかります。
週1回の稽古ペースであれば、よほどのセンスがない限り、4年以上はかかるでしょう。
2年以上、フルコンタクト空手の稽古を継続するとどうなるか?
そもそもフルコン空手では、打撃を直接当てる前提での稽古が組まれていて、非日常的な動きを繰り返すことになります。
何もしてない人と比較すると、圧倒的に武力の差が出ます。
1点注意書きとして、昇段審査(黒帯受審)の際は、年齢の考慮もされています。
同じ年齢層で比較したときに、絶対的な武力を持っていることが、基準の一つです。
極論を言えば、20代と60代では基礎体力が違うので、同じ基準で判断するとなると、60代の方が初段になれる確率は著しく低くなりますが、それは無いです。
②所属流派の技術を一通り習得している
私の所属流派の芦原会館では、黒帯になるには、サバキ技術の習得が必須になります。
少年部の場合、具体的な技術習得の目安としては、「組手の型」になります。
つまり、型の挙動を習得することで、サバキの動きを習得します。
以下商品では、公開されている芦原空手の型が全て網羅されています。
一般部の場合は、「組手の型」に加えて、実際にフリーで攻めてくる色帯に対して、サバキで制圧する必要があります。
黒帯の最初の段位は、それまでの級とは違い、1段ではなく初段と言います。
黒帯になるということは、その流派の技が一通り身に付いたことで、空手のスタートラインに立ったことを意味します。
本当の空手は黒帯からがスタートです。
③心の強さを保持
上述のとおり、黒帯取得には2年以上かかります。
つまり、2年以上、空手を継続することになります。
ひとつのことを2年以上継続し、努力することにより、心の強さが養われます。
継続は力です。
黒帯なれば色帯に倒される訳にはいかないという、プレッシャーが発生します。
このプレッシャーを抱えながら道場で稽古することも心の強さに繋がります。
また、私自身の経験として、黒帯初段の昇段審査は本当に緊張し、相当なプレッシャーがありました。
黒帯の昇段審査は、大学入試・入社試験より緊張しました。
このような尋常でないプレッシャーを経験すること自体も心の強さに繋がります。
まとめ
今回は、「黒帯の条件」について記載しました。
①一定以上の武力がある
②所属流派の技術を一通り習得している
③心の強さを保持
一般的な黒帯のイメージとしては、①の武力がフォーカスされると思いますが、上記②③も必要です。
ただ、私個人としては、
黒帯の条件で一番重要なことは、やはり武力と考えています。
道場生の昇段審査の受信可否を判断する際には、武力を最優先に考えています。
今回は以上です。
以下は、芦原空手の3冊の技術書です。
どの1冊でも、完全に理解できて動くことができれば道場を開くことができます。
特にパート2は、サバキ系空手の書籍の中では最もハイレベルで、上級者向けです。
以下、記事も参考にどうぞ。