今回は、空手向けの「立禅」の効果を記載します。
最初に結論です。
①組手時の反応がよくなる
②組手用の強靭な足腰が得られる
③組手用の目の使い方が得られる
また、具体的なやり方も記載します。
今回の効果は、全て空手の「組手」時を想定しています。
私の専門はフルコンタクト空手の芦原空手(芦原会館)です。
フルコン空手を含めた、直接打撃の武道全般に通ずる内容もあるので関係者は参考にしていただければと思います。
「立禅を組むように組手をやればいい」
この太氣拳の教えが少しでも理解できれば、確実に組手のレベルが上がります!
それでは深堀りしていきます。
立禅のやり方は?
最初に、立禅を簡単に紹介します。
読んで字のごとく、立ってする禅です。
具体的なやり方としては、以下の体勢をとって、ひたすら立ち続けます。
・歩幅は肩幅よりやや広めで自然体
・手は太い木を抱いているような感じで前に上げる
・目の位置はぼんやり前方を見る(1点を凝視しない)
・足はかかとをほんの少し上げて、膝を内側に少し折り曲げる
・腰は少し落とす
時間は5分以上が目安です。
空手の補強として取り入れている私は、1回に5〜10分程度としていますが、継続すれば、十分に効果は得られます。
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①組手時の反応がよくなる
空手を含む武道では、頭で考えなくても体が勝手に動き技が出せることが理想です。
立禅を継続すると、体が勝手に動きやすくなります。
立禅により、人間の本能が解き放たれるためと考察しています。
結果として、組手時の反応が良くなります。
私の例ですが、空手稽古の前(準備運動時点)で立禅をしたら、その日のサバキ・組手稽古での反応が良くなり、スムーズに動けています。
②組手用の強靭な足腰が得られる
かかとをほんの少し上げて、腰を少し落とす立ち方を続けると、足腰に負荷がかかり痛くなってきます。
特に、初めての立禅であれば、5分もてば長い方です。
所属流派の芦原空手では、有段者となれば、下級者の本気の攻撃に対して、「サバキ」で制圧することになります。
サバキの際には、掴み合いになる場合もあります。
サバキで、一番NGは、下級者に倒されることです。
打撃だけでなくバランスを崩して転倒すること、下級者に投げられること、も含めてです。
私が実際に立禅を補強メニューに取り入れたところ、サバキ時に崩れにくい足腰の安定感を感じるようになりました。
立禅をすることで、サバキ・組手時に転倒しにくい、「強靭な足腰」=「組手用の下半身」が得られたと考えています。
③組手用の目の使い方が得られる
私が考える組手用の理想の目の使い方(目付)は、「遠山の目付」になります。
具体的には、相手の一カ所だけを見るのではなく、遠い山を見るように全体を見ます。
立禅時の
・目の位置はぼんやり前方を見る(1点を凝視しない)
の目の使い方を組手時に使うと、それが「遠山の目付」になります。
私は、芦原空手の「サバキ」技術を追求するにあたって、できるだけ、自然に、柔らかく、早く、動くことを考えて、目付の重要性を認識しました。
私の経験から、「遠山の目付」ができるようになると、相手の繰り出してくる攻撃がよく見えて、時には予想できます。
結果として、先回りした挙動につながり、組手時の動きが格段にスムーズに、また防御力が上がります。
まとめ
今回は、空手向けの「立禅」の効果を記載しました。
①組手時の反応がよくなる
②組手用の強靭な足腰が得られる
③組手用の目の使い方が得られる
ただ静かに立ち続けるだけで、これら3つの効果が得られます。
総じて言うと、継続すると組手のレベルが上がります。
ちなみに、ある程度の期間の継続が前提です。
一朝一夕ではこれらの効果は得ることができません。
最後に注意書きとして、私の立禅は、完全な独学です。
中国拳法の道場・教室に習いに行ったことは全くありません。
独学で実際に自主トレメニューに加えて継続したところ、組手向けに得られた効果が今回の3つです。
中国拳法が専門の方からすると、見解が違う内容があるかもしれませんが、ご容赦いたければと思います。
独学の際に参考にした書籍は以下記事にて紹介しました。
今回は以上です。
以下記事も参考にどうぞ!