今回は、サラリーマン空手家から見た中国拳法の「這い」のメリットを2点記載します。
最初に結論です。
①顔面ガードが無意識にできるようになる
②安定的に腰を落とすことができ組手用の崩れない足腰が得られる
サラリーマン空手家の私が、鍛錬法としての「這い」を実践してきて、具体的に空手にどう活かされるようになったか?を考察してみました。
芦原空手(芦原会館)はもちろん、空手全般、ひいては武道全般に通ずるメリットがあると考えておりますので、少しでも参考になれば幸いです。
それでは深堀りしていきます。
「這い」とは?
中国拳法:太氣拳の稽古法の1つです。
簡単に言うと、
「両手を顔面の斜め上(前)に上げて、腰を落として、ゆっくり蛇行しながら移動」
です。
詳しくは、以下書籍が参考になります。
私は今回の「這い」をトレーニングに取り入れて7年以上になりますが、太氣拳を含めて中国拳法を習いにいったことは一回もないです。
すべて、独学です。
よって、今回の這いに関するメリットも中国拳法を専門として稽古している方からすると、見当違いもあるかもしれませんが、ご容赦いただければと。
次から、具体的なメリットを深堀りしていきます。
①顔面ガードが無意識にできるようになる
空手の構えでは、手を顔面ガードできる位置に置きます。
ボクシング等の他の格闘技でも同様です。
顔面ガードが必須の理由は、他部位に比べて顔は鍛えようがないためです。
顎が揺れて、脳が揺れたら脳震盪で、まともに立てなくなります。
芦原空手の稽古では常に顔面ガードを意識するようにします。
といっても、慣れない内は攻撃の際に、ガードが下がりがちです。
「這い」により、手を顔面ガード位置に置くことを、体に染み込ませることができます。
すると、驚くほどスムーズにガードができるようになります。
この現象を一言で書くと、「automatic」です。
頭で考えなくても勝手に手が動き、本当に無意識に顔面ガードできるようになります。
各書籍でもこの効果の記載はありますが、
私が組手で実際に効果確認できるようになった時、本当に驚きでした。
②安定的に腰を落とすことができ組手用の崩れない足腰が得られる
「這い」の鍛錬により、強靭な下半身が得られます。
具体的には
・重心を落とした状態で技を出すことが容易になる(攻撃面)
・安定的で崩れにくくなる(防御面)
これらは、組手用の下半身と言えます。
空手の(腰を落としての)移動稽古でも同様のメリットがあると考えています。
↓参考記事↓
まとめ
さて、今回は空手家から見た「這い」のメリットを2点記載しました。
①顔面ガードが無意識にできるようになる
②安定的に腰を落とすことができ組手用の崩れない足腰が得られる
私の「這い」は独学ですが、稽古に取り入れる前は、正直、ここまでの効果が得られるとは思わなかったです。
稽古に取り入れるキッカケは以下2点でした。
・達人の芦原英幸先生も一時期は「這い」を稽古していた(書籍(※)からの情報入手)。
・芦原会館総本部時代に黒帯の先輩が「這い」の稽古をしていた。
※松宮先生の書籍「ケンカ十段と呼ばれた男」の133ページです。
私が色帯の頃、総本部で鏡を見ながら「這い」を稽古している黒帯の先輩を見て、何をしているのか全く理解できなかったことを、今でもよく覚えています。
「立禅」も同様ですが、太氣拳の鍛錬法は、即効性はないです。
そのため、理解が難しいところはありますが、稽古を積み重ねると、武道で必要なエッセンスが確実に身についてきます。
長期目線で見る鍛錬は、本ブログタイトル「everkarate」のコンセプトでもある「生涯武道」に繋がると考えています。
今回は以上です!
以下記事も参考にどうぞ。