先日に色帯の方から質問を受けました。
蹴りを出したらブロックされて逆に自分が痛いです。
スネ等の部位を鍛えた方がいいのでしょうか?
同じ質問を、過去にも何回か受けたことがありました。
また、私自身、過去に同じ疑問を持ったことがありました。
そこで今回は、空手における部位鍛錬の必要性を考えてみました。
私としては、
一定以上のレベルまでは鍛えるべき
の考えです。
その理由は、
①攻撃して自分が痛いでは武術にならないから
②レベルの高い打撃技には接触する部位の固さは必要だから
部位鍛錬については、賛否両論と各々の考え方があると思います。
あくまで、私個人の見解です。
ちなみに、私の専門はフルコンタクト(直接打撃)制の芦原空手(芦原会館)です。
芦原空手を含むサバキ系空手の関係者の方、ご自身の見解と比較いただき、新たな発見があれば幸いです。
また、フルコンタクト空手を含む、直接打撃制武術の関係者の方も、参考になる内容ですので是非参考にしていただければと思います。
それでは深堀りします。
部位鍛錬とは?
そもそも部位鍛錬とは、拳・スネ・等、攻撃技で相手に接触する箇所を鍛える鍛錬です。
基本的には固いモノに打撃技を加えることで、接触部位に負荷をかけます。
継続すると、打撃を加えた時の反動に体が慣れてきて、相応の筋肉・骨格が養われます。
結果として、
・対象の接触部位が硬くなる
・固いモノに打撃(殴る・蹴る)を加えても痛みを感じにくくなる
主には、これら2つの効果が得られます。
一定以上のレベルまでは鍛えるべき
私の「空手における部位鍛錬」に対する考えとしては、
一定以上のレベルまでは鍛えるべき
です。
まず前提として、部位鍛錬のみでは、空手は上達しないです。
言い方を変えれば、通常の空手稽古と部位鍛錬の2つのうちから、武力UPのために1つだけ選ぶなら、空手稽古となります。
もちろん、両方とも稽古できればそれにこしたことはないですが、特に、本業の傍ら時間を作って空手をしている人は、通常の空手稽古を優先すべきと考えています。
ちなみに、サラリーマン空手家の私の場合、現在は、部位鍛錬専用の時間は取っておらず、不定期に、それこそ気が向いた隙間時間に実施しています。
頻度としては、1~2回/週程度で、1回に数分程度(10分未満)です。
一定以上のレベルまで部位鍛錬できていれば、そこまでやり込まなくていいと考えているので、上記程度です。
さて、次からは、「一定以上のレベルまでは鍛えるべき」理由を記載します。
①攻撃して自分が痛いでは武術にならないから
まず、蹴りを出してもブロックされて自分が痛くなることを恐れて、攻撃技を出せないとなると、
シンプルに、打撃武術として成立しなくなります。
ブロックされても、多少の痛みを伴う程度で次の攻撃に支障がない、最低限このレベルまでの部位鍛錬は必要と考えています。
②レベルの高い打撃技には接触する部位の固さは必要だから
稽古を継続すると、空手の攻撃技のフォームが身に付いてきます。
ミット稽古、サンドバッグ稽古等で、実際に当てる稽古もしていきます。
打撃力(破壊力)アップ、つまりレベルの高い打撃技を目指すと、接触する部位としてはより固い方が有利です。
固いモノと柔らかいモノが、同じスピード・重量で当たった場合、どちらの衝撃(破壊力)が大きいか?
例を挙げると、野球・テニスの「硬式球」と「軟式球」、武器でいうなら「竹刀」と「木刀」の比較です。
硬い方の衝撃(破壊力)が大きいことは、容易に想像できます。
まとめ
今回は、空手における部位鍛錬の必要性を記事にしました。
私の考えとしては、
一定以上のレベルまでは鍛えるべき
その理由は、
①攻撃して自分が痛いでは武術にならないから
②レベルの高い打撃技には接触する部位の固さは必要だから
最後に私自身の部位鍛錬の経験を記載します。
過去には、自主トレメニューで定期的に部位鍛錬していました。
具体的な鍛錬箇所は、正拳・裏拳・手刀・スネ・足首でした。
1~2年程度はがっつりと部位鍛錬をやり込みました。
その上で、一定以上のレベルまで鍛えれば、あとはキープする程度で十分と考えています。
よって、現在は、1~2回/週 程度の頻度で、1回に数分程度(10分未満)です。
私が部位鍛錬に使っている器具は、以下の Bodymaker製 「砂袋ハード」 です。
「砂袋ハード」も含めた、具体的な部位鍛錬の方法は、次回記事に記載します。
今回は以上です。
稽古用ミットは、私の支部道場でも採用中のBodymaker品がオススメです。
以下記事も参考にどうぞ。