みなさん、こんにちは!
「相手を崩せば、あらゆる技が出せる」
これは、芦原空手(芦原会館)の技術書に記載の指導内容です。
具体的には、下記「実戦!芦原カラテ3」の12ページ目の1文です。
今回はその理由と、具体的な稽古方法を考えてみました。
最初に結論です。
(理由)大きく崩れている相手は攻撃を出せないから
(稽古方法)約束組手・型稽古・基本稽古
私の専門は、芦原空手(芦原会館)です。
芦原空手関係者はもちろん、他の打撃武道関係者の方、技術面で少しでも参考になれば幸いです。
また、私のような中高年で、武道に興味ある方にも参考になる内容です。
それでは深堀りしていきます。
相手を崩すとは
芦原空手独自の技術である「サバキ」の基本は、相手を崩すこと。
崩れている状態とは、構えの状態から、防御面・攻撃面で「不利な体勢」に変化している状態を指します。
「不利な体勢」とは、「軸」「バランス」が崩れている状態です。
「崩すこと」と一言で書くと、簡単に見えますが、非常に奥が深い。
私は、効率的に「崩す」ためのテクニックを15年以上考えながら稽古していますが、まだまだ納得できる動きができてません。
大きく崩れている相手は攻撃を出せない
大きく「軸」「バランス」が崩れている状態からは、相手は攻撃技を出すことができません。
理由は、攻撃に転ずるためには、まず体勢を立て直すように動くためです。
「大きく」と記載した理由としては、ほんの少しの崩れであれば、攻撃に転ずる余地があるからです。
もちろん、一回の攻撃・受けで相手を大きく崩すことができれば、それにこしたことはないです。
では、崩れが小さい時はどうすべきか?
一回ではなく複数回の攻撃・受け・ポジショニングにより、小さな崩れを積み重ねて、より大きく崩していきます。
あらゆる技とは
相手が崩れていて、防御不能状態からはあらゆる打撃技を出すことができます。
空手であれば、手技ならパンチ・ヒジ打ち、足技なら廻し蹴り・ヒザ蹴り、等です。
特に破壊力の大きい技としては、体幹部に近いヒジ・ヒザを使った打撃技です。
これらは、鍛えなくても生まれつき固い部位でもあります。
特に、ハイキックが上がりにくい中高年の方、容易に当てることができるよう崩した上でのヒジ・ヒザでの攻撃は、ハイキックより強力ですよ。
相手を崩して、あらゆる技を出すための稽古方法
最後に、具体的な稽古方法です。
「相手を崩す」ためには、芦原空手の「約束組手」・「型稽古」が適しています。
技術的要素が多いので、専用の稽古をせずに相手を崩す技術を習得するのは難しいです。
そして「あらゆる技を出す」ためには、まずは「基本稽古」で空手の各挙動をマスターすることです。
打撃力を上げるために重要な、フォーム・スピード・インパクトは基本稽古で習得できます。
まとめ
今回は「相手を崩せば、あらゆる技が出せる」の理由と、具体的な稽古方法を記載しました。
(理由)大きく崩れている相手は攻撃を出せないから
(稽古方法)約束組手・型稽古・基本稽古
大きく「軸」「バランス」が崩れている状態から、攻撃に転ずるためには、まず体勢を立て直すように動くため、相手は攻撃技を出すことができません。
結果、相手からの攻撃の心配をせずに、自分のペースであらゆる攻撃技を出すことができます。
相手を崩すための稽古方法としては、芦原空手の「約束組手」・「型稽古」が適しています。
また、あらゆる技を出すためには、まずは「基本稽古」で空手の各挙動をマスターします。
基本稽古、約束組手、型稽古、これらは芦原空手のカリキュラム上必須の内容です。
つまり芦原空手の道場稽古により、「相手を崩した上であらゆる技を出す技術」が身に付きます。
正面からの力比べでなく、相手を崩す技術、崩したところからの攻撃技術は、年齢を重ねても磨くことができるので、私のような中高年でも伸びシロが十分にあります。
年齢を重ねても上達できる技術とその指導体系は、本ブログコンセプトの「生涯武道」に繋がる、価値の高いものと考えています。
最後に、「実戦!芦原カラテ3」の偶数ページ左下に記載の芦原英幸先生の1文アドバイスはとても有益です。
今回もその1文を取り上げましたが、「技術面」・「稽古メニュー面」・「実戦でのメンタル面」等で、刺さる内容が多々あります。
今回は以上です。
以下記事も参考に。