「サバキは、最初の当たりをリードするか、されるかで決める」
これは達人の芦原英幸先生の指導内容です。
今回記事では、「最初の当たりをリードする」ための具体的な稽古方法を記載します。
最初に結論です。
①基本稽古
②約束組手
③芦原空手の型
④サバキ(フリーの組手)
今回の指導内容は、「実戦!芦原カラテ パート3」(以下書籍)の140ページ目左下に記載されています。
芦原空手(芦原会館)を含むサバキ系空手関係者の方、ご自身の見解を比較いただき新たな発見があれば幸いです。
芦原空手の原点はストリートファイトですので、護身術要素がある武道全般に通ずる内容もありますのでどなたでも参考にしていただければと思います。
それでは深堀りします。
最初の当たりをリードすべき理由
「より小さな動きを積み重ねて、相手の崩れを大きくし、より安全確実に倒す」
これは芦原空手のサバキの理想です。
最初の当たり(ファーストコンタクト)を適切に対処できれば、後の崩しに繋げることができます。
理想のサバキを実践するために、まずは確実に最初の当たりをリードすべきです。
前回記事で詳細記載しましたので参考にどうぞ。
次からは、具体的な稽古方法を記載します。
①基本稽古
サバキにおける「最初の当たり」を対処する技は、基本稽古で学びます。
具体的な技の例としては、
・受け技(上段受け、中段外受け、下段払い、内受け)
・ヒザ蹴り(ヒザブロック)
・関節蹴り(ストッピング)
・回し蹴り(ローキック)
です。
正しい技をマスターするには、基本稽古を積み重ねるしかないと考えます。
②約束組手
上述の基本稽古をある程度習得できたとして、最初の当たりをリードするためには、実際に人を付けた約束組手で、適切な
・間合い
・タイミング
を学びます。
決められた挙動を稽古する約束組手では、安全かつ効率よくこれらを学ぶことができます。
約束組手で得らるものは他にも多々あります。
③芦原空手の型
芦原空手の型の各挙動は、達人の芦原英幸先生が実戦経験(ストリートファイト)からピックアップしたテクニックで、誰でも学べるように、型に落とし込まれています。
各挙動では、全て受け・避け・カウンターからスタートし、最初の当たりをリード・コントロールします。
型稽古がそのまま最初の当たりをリードする稽古となります。
上述の約束組手で型の挙動を取り入れるとさらに良いです。
④サバキ(フリーの組手)
上述の基本稽古、約束組手、芦原の型で、サバキの挙動がある程度できるようになったとして、最後はフリーに動く相手と対峙しての、サバキ・組手の稽古が必要です。
理由は、習得した「最初の当たりをリードする挙動」をサバキ・組手で使うためには、
シンプルに組手慣れが必要だから。
決められた動きの繰り返しと、自由組手は全く別物です。
だからと言って、自由組手ばかりするのでは、武道の技として成り立たないので、両方必要です。
まとめ
今回記事では、「最初の当たりをリードする」ための具体的な稽古方法として4つ記載しました。
①基本稽古
②約束組手
③芦原空手の型
④サバキ(フリーの組手)
私は、サバキにおいて「最初の当たりをリードする」ことは、相手とレベルが近ければ、非常に難しいと考えています。
難しい技術を習得するために、どんな稽古が必要か?
これを今回記事としました。
まずは、基本稽古で、最初の当たりに対処すべき技の形を覚える。
約束組手で、間合い・タイミングを習得する。
芦原空手の型で、実際のサバキで最初とるべき理想の挙動を学ぶ。
最後は、サバキ・自由組手で、覚えた挙動が出せるように組手慣れする。
実は、今回記載内容は、芦原空手の道場稽古で学べるメニューばかりです。
難しい技術ですが、道場稽古を継続し突き詰めていったら確実に上達します。
また、今回は「最初の当たりをリードする」という視点で考えてみましたが、他の視点から見ても、空手道場稽古の有益さの発見ができると思います。
私は、奥深い武道技術の探求に、面白さを感じています。
この面白さ自体が、本ブログコンセプト「生涯武道」に繋がると考えています。
今回は以上です。
今回紹介の芦原空手の「基本稽古」・「型稽古」は、下記商品でまとめて学べます!
以下記事も参考にどうぞ。