今回は、基本稽古を行う際、スローから確実にすべき理由を記載します。
最初に結論です。
①技のフォームを整えるため
②リキミをなくすため
③インパクトのタイミングを掴むため
今回のテーマ「基本はスローから確実に!」
は、芦原カラテ技術書に格言として掲載されています。
具体的には、書籍「実戦!芦原カラテ パート1」86ページの「芦原カラテ格言集」です。
改めて本技術書を読み返して、基本稽古をスローで行う理由を考えさせられたので、今回記事にしました。
↓実戦! 芦原カラテ パート1
それでは、深堀りしていきます。
①技のフォームを整えるため
初心者の方、まずは、指導員・先輩と同じ空手の技のフォームを身につけるため、真似から入ります。
正しいフォームを身につけるためには、まずはゆっくり動いて、自分が思うとおりのフォームになっているか確認していきます。
スピードでフォームを誤魔化さないようにしましょう。
自分のフォームが思うようになっているか?
これを確認するためには、鏡に映った自分を確認することが最もおすすめです。
少しの空き時間に、鏡のある洗面所・トイレの前でゆっくり基本稽古をしてフォームチェックすること、これも空手稽古の一部です。
私もよくやっています、気分転換にもなります!
②リキミをなくすため
ゆっくり動くことで、リキミ(=余計な力)が取れた動きができます。
日常生活でも、ゆっくり動くのにわざわざ力を入れて動くことは無いかと思います。
では、何故リキミを取るべきか?
それは、リキミがあるとスピードが殺されるからです。
武術においてパワー・筋力は必要ですが、実際の戦闘用の動きでは、力を抜く必要があります。
常に柔らかく動くことが重要です。
逆説的ではありますが、ゆっくり動くことでリキミのない体の動かし方を意識し、スピードを上げてもリキミの無い動きとなるようにします。
③インパクトのタイミングを掴むため
これは、中級者以上の稽古内容です。
技の威力を上げるためには、インパクトを理解する必要があります。
インパクトとは、攻撃技が相手に当たる(触れる)瞬間のことです。
インパクト時に、どれだけ自分のパワーを乗せられるかが、技の威力に直結します。
ゆっくり動くと、各技のインパクトをどこに置くべきか、つまり、自分がどのような体勢で、攻撃部位がどこにある時点で、パワーを集中させるべきか、よく考えることができます。
是非、一度、意識的に稽古してみてください。
↓参考記事 黒帯の攻撃力が高い理由の1つとして、インパクトを深堀りしました。
まとめ
今回は、「基本はスローから確実に」すべき理由を記載しました。
①技のフォームを整えるため
②リキミをなくすため
③インパクトのタイミングを掴むため
上述①②のように、まずは正しいフォームを習得して、リキミを取ってスローで確実に基本稽古の技を習得します。
技のフォームを習得できたら、インパクトのタイミング(パワーを乗せる一瞬)がどこか模索します。
私自身の経験からして、③のスローで確実にインパクトのタイミングを合わせていく技(稽古)は、通常のスピードが乗った基本技より難しいです。
経験者の方、鏡の前で、試していただければ幸いです。
今回テーマは、達人の芦原英幸先生の指導内容です。
「基本はスローから確実に」とシンプルな文言です。
達人が何故このような格言を残したのか?
を考えて、私の見解として、記事にしましたが、他にも違った見方ができるかもしれません。
いずれにしても、シンプル故に、その理由をよく考えさせられました。
本記事が、ご自身の空手技術向上に繋がれば、幸いです。
今回は以上です。
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以下記事も参考にどうぞ。