先日に、ネットフリックス(netflix)でアニメ版「喧嘩独学」を見ました。
とても面白く一気見しました。
そこで今回は、サバキ系フルコン空手家の私が「喧嘩独学」を見て、武道の真理である思った内容を記載します。
最初に結論です。
①後ろ蹴りの威力
②インファイトにより攻撃インパクトを外せる
私の専門は芦原空手(芦原会館)です。
芦原空手を含むサバキ系空手の関係者の方、ご自身の見解と比較いただき、新たな発見があれば幸いです。
また、芦原空手は直接打撃制(フルコンタクト)空手ですので、直接打撃系の武道の関係者の方も参考にしていただければと思います。
それでは深堀りします。
喧嘩独学とは?
ネタバレにならない程度に簡単に紹介します。
主人公は格闘技素人の高校生:志村光太です。
ネット動画を教材にして作名通り「独学」で喧嘩テクニックを学び、強敵と戦います。
私の専門の芦原空手は、原点が喧嘩(ストリートファイト)ということもあり、共感できる内容を以下に記載します。
①後ろ蹴りの威力
テコンドー使い:新庄玲央 の得意技は「後ろ蹴り」でした。
その威力は凄まじく、教科書数冊の入ったリュックカバンを前掛け(腹をカバンでカバー)している状態で、主人公がテコンドー使いからの後ろ蹴りを喰らって、飛ばされると同時にKOでした。
テコンドーの蹴り技の中でも、最も威力がある蹴りが「後ろ蹴り」との説明もありました。
私は、
こと空手の蹴りにおいても同じことが言えるのでは?
と思いました。
ここでいう「蹴りの威力」とは、あくまで単発の攻撃としての衝撃力・破壊力です。
後ろ蹴りは、前蹴り、横蹴り、同様に直線的な蹴りですが、他の蹴りに比べて、回転による力が乗ります。
回し蹴りでも回転による力を使いますが、腰の回転の角度としては最大でも90°、対して後ろ蹴りは360°(1回転)と、打撃に乗る遠心力が違います。
以上のように、「後ろ蹴り」は蹴りの中で「威力」が最強と記載しましたが、大きなデメリットもあります。
一度相手に背を向けることから、非常にスキが大きいことです。
よって、相手とのレベルが均衡している場合は、危険なので組手では使えません。
また、過去記事でも記載しましたが、私自身が、人生で初めてKOされたのが、「後ろ蹴り」でした。
当時に私は黄色帯で、相手は黒帯でした。
黒帯の先輩としては加減してくれていたと記憶していますが、クリーンヒットした後ろ蹴りの威力を身を持って知りました。
私は、このKOをキッカケに腹筋鍛錬に励むようになりました。
②インファイトにより攻撃インパクトを外せる
主人公:志村光太 の最初の相手は同じ高校の 不良 ハマケン です。
ハマケンは、格闘技経験のない光太と比べると、体格がよく、それなりに喧嘩慣れもしています。
光太はハマケンのパンチに対して、自ら前に頭を出して、パンチに頭を当てて、勢いに乗る前のパンチを止めます。
芦原空手の用語で言い換えると、相手のパンチに対してインパクトに達する前に、インファイトして自分の顔面を前に出し、相手の技を止めます。
相手のパンチは、インパクトに達してないので効かないです。
芦原空手の格言で
「まずインファイトせよ!」
とありますが、本シーンでもインファイトの重要性がよくわかります。
余談ですが、
「グラップラー刃牙」
でも、パンチに対して、自分の顔面を当てて、間合いを詰めて威力を殺すテクニックを見たことがあります。
「喧嘩独学」同様に自分の顔面を自ら前に持っていってました。
さすがに、芦原空手では、自分の顔面を相手パンチに当てに行く技術はないです。
現実的には、危険すぎます。
それでも、インファイトにより間合いを詰めて、相手の攻撃技のインパクト前に潰す技術はあります。
インファイトにより攻撃インパクトを外す技術としては、芦原空手と共通していると感じました。
まとめ
今回は、サバキ系フルコン空手家の私が「喧嘩独学」を見て、武道の真理である思った内容を記載しました。
①後ろ蹴りの威力
②インファイトにより攻撃インパクトを外せる
「後ろ蹴り」は単発の蹴り技の中で「威力」が最強と考えています。
過去に私もまともに食らって、KOされたことがあります。
ただし、一度相手に背を向けることから、スキが大きいという、大きなデメリットがあります。
作中では、相手のパンチがインパクトに達する前に、インファイトして自分の顔面を前に出し、技を止めていました。
相手のパンチに対して、自らの顔面を当てにいく技は、さすがに危険すぎますが、インファイトによりインパクト前に技を止める技術は芦原空手でも共通するテクニックです。
最後に、私は格闘系のアニメ・映画が好きなので、面白そうな作品があればよく見ます。
もちろんストーリーも面白さの一因ですが、描かれている格闘技術を見て考えさせられる内容があれば、さらに面白いです。
今回の「喧嘩独学」も技術的に色々と考えさせられました。
中でも特に共感できる内容を2点だけ抜粋しました。
自身が習得・理解した格闘技術が作品に描かれているのを見て面白さを感じることは、武道継続のエッセンスになり、ひいては本ブログコンセプト「生涯武道」にも繋がると考えております!
今回は以上です!
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