「切れ味の鋭い蹴りはストレッチから!」
これは達人の芦原英幸先生の指導内容です。
今回は、空手の蹴り技のためにストレッチ(柔軟)をするべき理由を記載します。
最初に結論です。
①股関節の可動域を増やすため
②柔らかく動くため
私の専門はフルコンタクト空手の芦原空手です。
芦原空手を含む、足技がある打撃格闘技全般に参考になる内容ですので、どなたでも参考にしていただければと思います。
なお、冒頭の「切れ味の鋭い蹴りはストレッチから!」 は、芦原空手技術書に記載があります。
具体的には、
の116ページ目です。
本技術書を読み返していて、目に留まったこの指導の理由を考えてみました。
①股関節の可動域を増やすため
芦原空手の蹴り全般をマスターするには、柔軟性が必須条件です。
蹴り技の威力上げるには、足を動かすだけではなく、腰を入れる(回転させる)必要があります。
空手に限った話ではないかもしれませんが、武術経験者と素人の大きな違いとして、腰の使い方が挙がります。
空手では、基本稽古でも腰を入れるように指導されるかと思います。
腰を入れるには、股関節を柔らかく使う必要があります。
股関節を柔らかく使うために、1番にやることは、その可動域を増やすことで、そのために、ストレッチを行います。
一般的には、加齢と共に、人間の体は固くなってきます。
何もしなければ蹴り技を出しにくい体となりますが、ストレッチを継続することで、ある程度の柔軟性はキープできます。
ストレッチにより、股関節の可動域をキープすることで、蹴り技の威力もキープできます。
②柔らかく動くため
上述①では、蹴り技の際の体の使い方として、腰・股関節の重要性を記載しました。
「切れ味の鋭い蹴り」を習得するには、股関節だけでなく、全身が柔らかく動くべきです。
蹴りを含む、空手の技は全身運動だからです。
分かりやすい例として、子供の蹴りです。
ある程度経験を積んだ子供は、柔軟性を生かしてムチのように蹴ることができます。
大人に比べて、全身の可動域が広いためです。
スピードが付けば、切れ味が鋭い蹴りとなります。
芦原会館の技術動画では、先代芦原英幸館長の「70人組手」がありますが、最初のナレーションで、以下の説明が入ります。
「常に柔らかく動く。
柔らかさはより強力なインパクトを秘めており、相手のどんな変化にも対応できるのである。」
柔らかく動くことができれば、技の威力が上がるので、やはりストレッチは必須です。
まとめ
今回は、空手の蹴り技のために、ストレッチ(柔軟)をするべき理由を記載しました。
①股関節の可動域を増やすため
②柔らかく動くため
空手の蹴りの上達において、柔軟性は避けて通れないファクターです。
特に、芦原空手の場合、威力が大きい蹴りは習得するにこしたことはないですが、サバキ技術においては「切れ味の鋭い蹴り」をマスターする方が重要です。
正面から向かい合っての打撃で勝負を付けるのではなく、相手を崩した上での打撃、有利なポジションを取っての打撃、つまりサバキ技術としての打撃の際には、「切れ味の鋭い蹴り」が理想です。
それもそのはず、サバキ技術の創始者:芦原英幸先生の蹴りは、カミソリのような鋭さでした。
私は芦原英幸先生の存命時には、入門してなかったので、あくまで動画を見ての所感です、
以下商品で、達人の芦原先生の動きが確認できます。
達人の芦原先生の動きを再現は難しいとしても、理想として目指すべきと考えています。
達人の動きを目指すには、ストレッチが必須です。
今回は以上です。
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